Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
海洋環境において,海洋の生態系は重要な役割を果たしており,その機能を評価することは環境を保全・管理・創造する上において重要なことである.これまで,海洋環境に対しては,海洋生態系モデルと呼ばれる,いわゆる物質循環モデルが構築され,その環境の評価に用いられてきた.しかしながら,物質やバイオマスの変化を評価することは可能であっても,生態系の機能や構造そのものを評価することは行われていない.本研究においては,まず既存の生態系モデルから得られる,状態量及びフラックス量を用いて,生態系全体の構造評価,各物質循環フラックスの機能評価,さらに系の時空間変動の評価を定量的に行う新たな指標の作成を行い,数値実験や感度解析などを用いて,構築した指標の検証を行うことを目的とした. 本年度は前年度に様々な環境指標の検討を行った結果,特に生態系の機能を表すという意味で重要であるエクセルギーフローを使用する指標が有効であると考え,まず,海洋生態系モデルの物質フラックスから,生態系を流れるエクセルギーを計算する手法を構築し,閉鎖性海域を想定した海域における数値実験により,生態系におけるエクセルギーの基礎的性質を明らかした.さらに,エクセルギー流と物質量,及びエクセルギーの利用効率という観点でいくつかの評価量を求めた結果,生態系で維持している物質量に対するエクセルギー消費量の割合が,生態系の評価指標として有効であることを明らかにした.
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