種子成熟過程制御因子を介した胚成長停止メカニズムの解明
Project/Area Number |
18770031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物生理・分子
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
加賀谷 安章 Mie University, 生命科学研究支援センター, 助教 (20335152)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 種子成熟 / 休眠 / ABA / シロイヌナズナ / FUS3 / 種子 / アブシジン酸 / オーキシン / ジペレリン / 転写因子 |
Research Abstract |
FUS3は種子成熟過程で胚の成長停止を正に制御する。エストロゲンによる人為的誘導系を用いて実生でFUS3を異所発現させると、細胞分裂活性と成長の著しい抑制が観察される。したがって、このFUS3の異所発現の効果は本来種子で生じる胚成長停止応答を模倣していると考えられる。このような実生でのFUS3による成長停止効果が低下した突然変異体を多数分離した。それらのうち、fus3-imposed growth arrest 2(fga2)変異体は、種子休眠性の低下が観察され、発芽時には強いGA生合成阻害剤耐性を示した。fga2原因遺伝子のポジショーナルクローニングを行ったところ、モリブデン補因子硫化酵素をコードするABA3のアレルであることが判明した。aba3は、aba1およびaba2とともにABA欠損変異体として知られている。aba2変異体においてFUS3を異所発現させた場合にも、成長停止が緩和されることが観察されたことより、FUS3によるABA生合成が胚の成長停止に重要な働きをしていると示唆された。しかし、fga2は、FUS3の異所発現により、胚軸が通常の成長時よりもさらに伸長するという相反形態を示し、このような表現型はaba2の場合では観察されなかった。したがって、FUS3による成長停止応答のうち、胚軸の伸長抑制に関しては、硫化モリブデン補因子を必要とする何らかの酵素機能が重要である可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)