Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Research Abstract |
ミロシン細胞はアブラナ科特有の異型細胞であるが,分化メカニズムなどは全く未知である.シロイヌナズナの葉のミロシン細胞は,維管束周辺に点在することが知られていた.われわれは葉全体におけるミロシン細胞の可視化法を確立することによって,ミロシン細胞が維管束の分岐に沿って分枝する,あるいは発達中の維管束の先端部分に分布する傾向を見出した.前年度は維管束とオーキシンがミロシン細胞分化と密接に関わる可能性を示したが,さらにミロシン細胞の分化メカニズムを明らかにすることを目的として,ミロシン細胞数が増加して分布パターンに異常を示すatvam3変異体の解析を中心として,下記に示す新規知見を得た. 1.維管束分化とミロシン細胞分化の関わりの解析 維管束形成不全変異体の中から,小胞輸送に関わる因子の変異体4種についてミロシン細胞を観察した.その結果,変異体因子とAtVAM3の小胞輸送経路における作用点の相違によって,ミロシン細胞の分布パターンが異なることを明らかにした. (1)AtVAM3と作用点が同じ因子の変異体: atvam3変異体と同様にミロシン細胞数が増加し,維管束周辺のみならずミロシン細胞のネットワークが形成されていた. (2)AtVAM3と作用点が異なる因子の変異体: 維管束が不連続に点在していても,基本的にその維管束に沿ってミロシン細胞が形成されていた. 以上の結果から,小胞輸送経路上のある特定地点における輸送が,ミロシン細胞の分化に重要であることが示唆された. 2.ミロシン細胞分化に関わる債伝子の探索 野生型シロイヌナズナとatvam3変異体でマイクロアレイを行い,発現量の差が大きい機能未知分子M1〜M31を選抜した.その中でM13およびM31の過剰発現体,およびノックダウン変異体で維管束とミロシン細胞に異常が観察されたことから,これらの因子がミロシン細胞分化に関与する可能性が考えられた。
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