Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Research Abstract |
申請者らはこれまで,体内時計を制御している時計遺伝子と糖・脂質代謝との関連性について,Clock遺伝子に着目して研究を行ってきた。当該研究においては,時計分子であり,同時に転写因子であるCLOCKの転写活性を抑制する時計分子PRERIOD2の役割と機能についての班究を行った。我々は,period2の過剰発現マウスを用いて,高脂肪食を負荷した際の糖・脂質代謝系への影響を調べ,PERIOD2が過剰に発現している場合においても,体重の増加や血中脂質濃度の増加には影響がなく,糖負荷試験による耐糖能にも野生型マウスとの差異は認められないことが判明した。その一方で,肥満に伴う血栓傾向については,PERIOD2の過剰発現によって有意に抑制されることが判明し,時計分子は,肥満に伴う血栓傾向に対して,代謝系への影響とは独立して,直接的に関与している可能性が示された。 脂肪酸代謝系のマスターレギュレーターである核内受容体PPARaと体内時計との関連について解明する目的で,PPARaのリガンドであるフィブレートを慢性的にマウスに投与し,活動リズムに及ぼす影響についての検討を行った。その結果,フイブヒート投与による活動リズムの変化は,光周期依存的であり,明期が長い長日環境下においては,活動位相の前進が顕著であるのに対して,暗期が長い短日環境下においては,活動位相の前進がほとんど認められないことが判明した。体内時計には,外界の明暗周期の変化(季節)に同調する性質があることが知られていたが,われわれの研究結果より,PPARaが,体内時計の光周期への同調機構に関与している可能性が示された。
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