Project/Area Number |
18770108
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
石水 毅 Osaka University, 大学院・理学研究科, 助教 (30314355)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | N-配糖体糖鎖 / 植物 / 糖鎖 / 糖質分解酵素 / 糖タンパク質 / フコシダーゼ / マンノシダーゼ / 生化学 / シロイヌナズナ / 糖質加水分解酵素 |
Research Abstract |
エンド-β-マンノシダーゼ、の機能解明のため、研究実施計画に基づき、以下の研究を進めた。 エンド-β-マンノジダーゼ遺伝子のシロイヌナズナノックダウン変異体では、生長速度が遅い表現型を示した。本年度は、この変異体の生化学的解析を行った。変異体の酵素活性は野生型の30%程度であった。エンド-β-マンノジダーゼが作用して生成するキトビオースの含量は、野生型と変わらなかった。しかし、ハイマンノース型糖鎖が顕著に増えており、マンノースが5つあるタイプのものは5倍以上であった。このことは、液胞での本酵素によるN-配糖体プロセシングが阻害され、糖タンパク質が蓄積し、次いで分解されるべきハイマンソース型糖鎖をもつ糖タンパク質が細胞質に蓄積すると考えられた。これを裏付けるように、糖タンパク質糖鎖の含量は変異体で3倍ほどになっていた。この異常な糖タンパク質の分解により、植物生長が阻害されたと考えられた。 また前年度までに液胞に局在するエンド-β-マンノシダーゼに相互作用するタンパク質を見出していた。このタンパク質をコードする遺伝子クローニングとこのタンパク質の機能解析を行った。この遺伝子は植物で初めて見つけられたタイプのα1,2-フコシダーゼをコードしていた。このタンパク質は細胞壁キシログルカンに対してα1,2-フコシダーゼ活性を示した。つまり、エンド-β-マンノシダーゼは基質を異にするα1,2-フコシダーゼと液胞で相互作用していることを見出した。液胞にはプロテアーゼなど他種類の加水分解酵素が存在し、それらの攻撃から守るために複合体を作り、液胞内での安定性を増していると考えられた。
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