磁気ピンセットを用いたF1-ATPaseのエネルギー変換機構の解明
Project/Area Number |
18770138
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
政池 知子 Gakushuin University, 理学部, 助教 (60406882)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | モーター蛋白 / 回転 / 1分子観察 |
Research Abstract |
本研究では磁気ピンセットを用い、F_1にATPaseの中心軸Tに結合した磁気ビーズを強制的に回転させる。このとき顕微鏡下で触媒サブユニットβに結合した蛍光分子の向きの変化から構造変化を検出することにより、中心軸γの回転運動が触媒部位でのATP合成や加水分解を引き起こすメカニズムを明らかにするのが目的である。本年度は実際に磁気ピンセットを操作してF_1,-ATPaseの構造変化を観察する実験を行った。研究実施計画で述べた三つの段階について、それぞれ進展があった。第一段階の観察用フローセルについては、Ni-NTA処理ガラスではなくKOH溶液で洗浄したガラスであれば再現よく表面の汚れがない状態でサンプルの観察ができることがわかった。更に溶液組成を調節することにより、磁気ビーズがガラスに非特異的に吸着せず、中心軸γには特異的に結合するようになった。第二段階の磁気ピンセットの操作に関しては、電圧と磁場の関係が線形になるようにバイポーラー電源のgainを調節し、磁場をかけたときに磁石が熱をもつなどのトラブルを解消した。また画面合成機を活用し、磁気ピンセット操作を制御するパソコン画面をビーズ像と蛍光像とともに同時に録画することにより、磁場をかけた時間範囲が解析時に明確にわかるようにした。実際の触媒サブユニットβの構造変化の観察については、磁場をかけて中心軸γを回転させいくつかの角度で停止させたときの構造を検出した。第三段階の結果の解釈に関しては、予備的な結果から、強制回転によっても触媒サブユニットβの構造が変化することが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)