Project/Area Number |
18770150
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | St.Marianna University School of Medicine (2007) Tokyo Institute of Technology (2006) |
Principal Investigator |
澤 智華 St.Marianna University School of Medicine, 医学部, 特任助教 (80422541)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 転写 / 染色体 / 核膜 / 機能 |
Research Abstract |
Tafsの一つである出芽酵母タンパク質のBdf1の機能解析を行った。酵母TAF1はヒトTAF1のN末側領域に相同するが、C末側領域を欠損している。酵母Bdf1は高等真核細胞のTAF1のC末側領域に相同する。Bdf1はアセチル化Histoneに結合するといった特有の機能を持ち合わせており、多くの転写因子の中でも重要な役割を担っていると考えられている。ヒトTAF1と酵母Bdf1はリン酸化の修飾を受けるが、そのメカニズムや重要性については不明な点が多く残されていた。私は様々なIn vivo,In vitroの実験を行い、ヒトTAF1と酵母Bdf1がCKIIによってリン酸化されること、Bdf1のリン酸化領域は酵母の生育に必須であることを明らかにした。現時点ではBdf1のリン酸化はTFIID複合体の安定性、またHistone結合性との関与は見いだしていなく、リン酸化機能を含めBdf1のメカニズムついてなお不明な点が多く残されている。なぜならBdf1は酵母の生育において必須の遺伝子であり、高等真核細胞Taf1のC末側領域に相同するにもかかわらず、TFIID複合体の精製の際などではごく僅かにしか検出されないことなど、Bdf1は他のTFIIDサブユニットとは異なる性質を持ち、特異的な役割が示唆されてきた。 さらにDNA microarrayの結果、Bdf1はテロメア付近を含む転写不活性遺伝子の多くに影響を及ぼしている可能性が示唆され、Bdf1はヘテロクロマチンとユークロマチンの境界線上で転写制御に関わっている、バウンダリー活性を持ち可能性が考えられている。さらにBdf1がクロマチンリモデリングの機能をもつSwrl Complexとして精製され、H2A VariantのHtz1と結合することを明らかにし、Swrl Complexが染色体安定に関わることも明らかにした。未だに詳細なメカニズムは未知であるが、Bdf1はTFIID複合体としてだけでなく、染色体の構造変換を制御する機能を持ち合わせていると考えられている。
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