Project/Area Number |
18770154
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松永 藤彦 Kyushu University, 大学院・農学研究院, 研究員 (30398101)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 染色体 / DNA 複製 / Cdc6 / ORC / MCM / 古細菌 / ゲノム / DNA複製 / 核酸 / 蛋白質 |
Research Abstract |
古細菌におけるDNA複製開始反応のメカニズムを分子レベルで明らかにするため、DNA複製開始初期反応の試験管内再構成系を構築し解析した。 超好熱古細菌パイロコッカスにおいて、DNA複製の開始起点(oriC)はCdc6/Orc1蛋白質が認識する。このとき染色体DNA上で起こる現象を解析した。まず、試験管内においてoricを持つプラスミドDNAと精製Cdc6/Orc1蛋白質を反応させた。その上で一本鎖DNA特異的なP1ヌクレアーゼを作用させるとoric内で切断箇所のある事が分かった。プライマー伸長反応によってその場所を特定した結果、Cdc6/Orc1蛋白質によってoriC内部に存在するアデニンおよびチミンに富む13bpの配列が特異的に二重鎖開裂を起こすと分かった。 このDNA二重鎖開裂反応にはoriCプラスミドが負の超らせん構造を取っていることが重要であり、トポイソメラーゼによって超らせんを解消したプラスミドや直鎖状のプラスミドでは二重鎖開裂反応が起こらなかった。Cdc6/Orc1蛋白質がoriCに結合することでトポロジカルな変化が起こり、その結果DNA二重鎖開裂に至ることが分かった。 次にCdc6/Orc1のATPase活性を解析した。Cdc6/Orc1がoriC内のORB配列に結合することでATPase活性がほぼ完全に抑制された。一方で、Cdc6/Orc1がヌクレオチドに結合すること、あるいは結合するヌクレオチドの種類が違うことでDNA二重鎖開裂反応の効率は大きく影響されないことが分かった。従って、ATPの加水分解を介した複製開始反応の制御は、DNA二重鎖が開裂した後のMcmヘリカーゼ導入の段階である可能性が示唆された。
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