Project/Area Number |
18780119
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
林学・森林工学
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
山田 明徳 琉球大, 理工学研究科 (40378774)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | シロアリ / ミミズ / 大型土壌動物 / 枯死植物分解 / 土壌炭素現存量 / 炭素無機化 / 森林 / 物質循環 |
Research Abstract |
表層土壌は主に地表の枯死植物由来の有機物から形成されており、地表での枯死植物分解の違いが表層土壌の性質に影響すると考えられる。枯れ葉や枯死材など地表に生産される枯死植物は、第一にリター層の微生物やリター/材食性の大型土壌動物(材食性シロアリ等)などによる分解を受け、その後、地表では分解されず風化などにより地表から表層土壌へと流れた枯死植物は、土壌有機物として土壌中の微生物や土食性の大型土壌動物(土食性シロアリ、ミミズ等)などによる分解を受ける。したがって、地上での分解量の増大は地下への枯死植物の流れを減少させ土壌炭素量や土食性の大型土壌動物の現存量などに影響を与えるのではないかと考えられる。本研究では、1.シロアリやミミズが混在する沖縄県内の3ヶ所の亜熱帯林において、シロアリとミミズの現存量およびその枯死植物分解量(呼吸による炭素無機化量)表層土壌炭素現存量の調査、2.シロアリが主要な大型土壌動物であるタイ国の熱帯季節林におけるシロアリの現存量およびその炭素無機化量、表層土壌炭素現存量の比較・解析、3.オーストラリアサバンナに高密度に生息するシロアリに対する捕食者(アリ)の影響の解析を行った。1.シロアリとミミズの現存量および炭素無機化量と土壌炭素現存量との明確な相関関係は見出されなかったが、これには母岩の性質等多くの要因が関係しているものと考えられた。2.リター/材食性の大型土壌動物(キノコシロアリ類等)による無機化量の減少と土食性の大型土壌動物(土食性シロアリ)による無機化量の増加が同時に起こること、また土食性の大型土壌動物による無機化量と表層土壌炭素現存量との間に相関関係があることが強く示唆された。3.強力な捕食者(アリ)の存在下でもシロアリは壊滅的なダメージを受けることはなく、シロアリの分解過程における役割に大きな影響を与えるものではないことが示された。
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