バクテリアナノファイバーの構造制御と透明繊維強化材料の製造
Project/Area Number |
18780134
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
林産科学・木質工学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
能木 雅也 京大, 研究員 (80379031)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | ナノ材料 / 複合材料・物性 / セルロース / バイオナノファイバー / 透明材料 / 低熱膨張 |
Research Abstract |
バクテリアナノファイバーを用いた透明繊維強化材料の最も優れた特性は、高い透明性と低熱膨張性である。今回の研究課題では「セルロース化学処理」と「バクテリアナノファイバーネットワーク構造の活用」、「バクテリアナノファイバー積層構造の活用」を行い、これらの材料特性を著しく向上させることに成功した。これらの成果は、バクテリアナノファイバーに限らずナノファイバーコンポジット全般に利用できる極めて重要な知見である。 1.セルロース化学処理 セルロース化学処理の一例としてアセチル化を行い、汎用プラスチックの3倍以上あった吸湿性を汎用プラスチック並みにまで低減し、汎用プラスチック以上の高い耐熱性を達成した。また、本材料の特徴である透明性も大幅に向上し、低熱膨張性も更に低減できる可能性を示唆した。 2.バクテリアナノファイバーネットワーク構造の活用 ナノクレイなどを用いたナノパーティクルコンポジットは、少ないフィラー充填量で飛躍的に材料特性を向上させることが知られている。酢酸菌が構築する極めて精緻なナノファイバーネットワークを活用したコンポジットを作製すると、ナノパーティクル以上の極めて高い補強効果を示した。この結果は、ナノファイバーコンポジットのポテンシャルを示したものである。 3.バクテリアナノファイバー積層構造の活用 研究代表者はバクテリアナノファイバーを用いて、繊維径がナノサイズであることを活かし透明補強を実現し、クモの巣状ネットワーク構造を用いて優れた機械的特性を引き出してきた。そこで、バクテリアナノファイバーを3次元的に構造制御し、これまであらゆる材料が成し得なかった「柔らかいのに熱膨張しない(変形しやすいのに変形しない)」という極めてユニークな材料を開発した。今後の研究において、更に詳細なメカニズムの検討を行なう。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)