バベシア・ギブソニ感染症根治に向けた新規治療薬の探索:vitroからのアプローチ
Project/Area Number |
18780238
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Clinical veterinary science
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
松鵜 彩 Tottori University, 農学部, 助教 (40348595)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | Babesia gibsoni / 長期連続培養株 / 牛胎児血清 / 鉄代謝 / 薬剤感受性試験 |
Research Abstract |
青森県で犬バベシア症を自然発症した土佐犬から分離したB.gibsoni連続培養株を用いて、本株の複数の薬剤に対する感受性について検討を行った。今回新たに培養液中犬血清を牛胎児血清(FBS)に順化させて研究を遂行した。抗マラリア薬でアルテミシニン誘導体である Artesunate(ATN)、Dehydroartemisinine(DHA)、鉄キレート剤であるDeferoxamine(DFX)、キノリン含有抗マラリア薬であるQuinine(QNN)、Chloroquine(CLQ)の5種類の薬剤に対する感受性を検討した。 FBS添加培養液による原虫増殖は犬血清を加えたものと同等の増殖率を示した。各薬剤の50%増殖抑制濃度は以下の通りである。ATN:878.89±27.13nM、DHA:937.50±45.21nM、DFX:6.45±3.43μM、QNN:2.61±2.75μM、CLQ:178.65±28.79μM。さらにDFXの増殖抑制作用はFeC1_3+の添加により抑制された。 本研究では、青森分離B.gibsoniの、アルテミシニン誘導体およびキノリン系抗原虫薬に対する感受性が明かになった。さらに本原虫の増殖には鉄が必須であることが明らかにされ、このことが本原虫の新たな代謝機序の解明の一端となることが期待される。また培養液中犬血清をFBSに変更することによって、宿主特異性などの研究に多大なる影響を与えるものと考える。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)
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[Presentation] バベシア症の治療2008
Author(s)
松鵜 彩
Organizer
平成19年度日本獣医師会学会年次大会
Place of Presentation
香川県高松市
Year and Date
2008-02-09
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