植物病原放線菌の発病メカニズムの解明と病害防除への応用
Project/Area Number |
18780244
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Boundary agriculture
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
木谷 茂 Osaka University, 生物工学国際交流センター, 助教 (10379117)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | 植物病原放線菌 / 放線菌ホルモン / そうか病 / サキストミン / 病害防除 |
Research Abstract |
本研究では、植物病原放線菌による作物病害に対し、二次代謝を制御する低分子シグナル物質(放線菌ホルモン)から迫る発病機構の解明により、環境にやさしい病害防除法を提案することを最終目的としている。昨年度に引き続き、本年度もStreptomyces scabiesの二次代謝機構と病原性物質サキストミンの相関を検討した。ゲノム情報が公開されているS.scabies87.22株を試験菌とした。液体培養においてサキストミンは対数増殖期前期から検出され、その生産パターンはサキストミン生合成遺伝子の発現パターンと一致した。二次代謝を制御する放線菌ホルモンの信号伝達機構において、その初発段階である放線菌ホルモン受容体の役割が重要である。この受容体の遺伝子発現パターンをみたところ、サキストミン生産と同様の時期より発現していたことから、放線菌ホルモンの信号伝達経路がサキストミン生産を調節している可能性が高いことがわかった。次に、この信号伝達経路がサキストミン生産に関わる証拠を得るため、ホルモン受容体の遺伝子破壊株の構築を試みた。しかしながら、当該菌株の形質転換方法は公開されていないため、形質転換方法として大腸菌を利用した接合伝達法を検討した。本法は条件検討が簡便であることから採用したが、種々の条件を精査したにも関わらず、本研究終了段階ではその開発には至らなかった。以上より、サキストミン生産株では放線菌ホルモン信号伝達経路の関与が示唆されるものの、実験的証拠は示せなかった。また, S. virginiae とS.avermitilisの二次代謝制御機構についても遺伝子レベルで解析をおこない、放線菌ホルモン生合成メカニズムの一部を明らかにした。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)