アポリポ蛋白質A-Iの立体構造と脂質膜結合機構の解明
Project/Area Number |
18790034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
田中 将史 Kobe Pharmaceutical University, 薬学部, 助教 (40411904)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | アポリポ蛋白質 / 高密度リポ蛋白質 / 脂質-蛋白質相互作用 |
Research Abstract |
高密度リポ蛋白質の主要構成蛋白質であるアポリポ蛋白質(アポ)A-Iは、末梢細胞からコレステロールを引き抜き、肝臓へと運搬する、いわゆるコレステロール逆転送系を担うことで抗動脈硬化作用を発揮する。これまでの研究から、アポA-IのN末端とC末端はそれぞれ独立したドメイン構造を形成しており、N末端側はαヘリックスに富むバンドル構造を、C末端側は比較的ランダムな構造をとっていることが推定されている。本研究では、アポA-Iの脂質膜結合における各ドメインの役割について、物理化学的測定手法により分子論的に研究し、その生理機能との関連を明らかにすることを目的とした。 まず、アポA-IのN末端(1-43)及びC末端(220-241)フラグメントペプチドの合成を行った。また、これまでの研究からHDL形成に重要な部位であることが示唆されているC末端ヘリックス領域の変異体ペプチド(220-241/E235→0,Nichinan)や、ヒトとはサイズの異なるHDLを形成するマウスアポA-IのC末端フラグメントペプチドも合成した。これらのペプチドの脂質膜結合性や高次構造の評価を行い、N末端に存在する疎水性の高い領域(1-43)も脂質への結合に関与すること、C末端領域での変異がその溶液構造に影響を及ぼすこと、マウスアポA-IではC末端が脂質への結合にほとんど寄与しないこと等を明らかにした。今後も、アポA-Iの各種変異体やフラグメントペプチドを用いてHDL形成の分子メカニズムを解明していく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)