Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,6ーヒドロシドーパミン1-methy1-4-pheny-1,2,3,6-tetrahydropyridine(MPTP)など汎用されているドーパミン神経毒の作用について,ガン細胞,初代培養細胞および幼若ラット洋悩を用いて,in vitroおよびin vivoでの角析を同時に行い,その細胞障害メカニズムを明らかにすることにある。今年度は,ガン細胞である12細胞だけでなく,初代神経細胞においても15d-PGJ2や4-HNEなどの細胞毒性をもつアルデヒドが,神経細胞の適応応答を介して,6-OHDAやグルタミン酸による神経細胞死を抑制することを明らかにした(J Neurochemistry,102,1625-1634)。さらに,アリル化しうるキノンであるγ-トコフェリルキノンが,同様にガン細胞・初代神経細胞ともに適応反応を誘導することがわかった(現在投稿中)。これらは,細胞内のGSHを増加して、適応反応を誘導することがわかった。アルデヒド類はNrf2依存的に、グルタミン酸システインリガーゼの修飾サブユニットを誘導して,グルタチオンを誘導した。一方,γ-トコフェリキノンは,シスチンの取り込みを担うxCT,ATF4依存的に誘導することが明らかとなった。これらの適応反応およびGSHの増加は,各転写因子に対するsiRNA処理で,低下あるいは消失した。これらの適応反応に関する知見は,神経変性疾患の発症や進展に関与する可能性が考えられ,新たな創薬のヒントをいだす知見である。さらに,p-キノンにより誘導される神経細胞死メカニズムについては幼若ラット脳のプロテオーム解析からp-キノンで特異的に変化する分子を見いだしている。これらを同定し,初代培養系および幼若ラットで比較検討中である。
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