Rad23を介したユビキチン化蛋白質の分解抑制によるメチル水銀毒性軽減機構の解明
Project/Area Number |
18790098
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental pharmacy
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
黄 基旭 Tohoku University, 大学院・薬学研究科, 助教 (00344680)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | メチル水銀 / 耐性 / プロテアソーム / ユビキチン / Rad23 / PNGase |
Research Abstract |
昨年度は、Rad23によって分解が抑制され、かつ、メチル水銀毒性軽減作用を有する蛋白質の検索を行い、Png1を同定することに成功した。そこで本年度は、Rad23によるPng1の分解抑制機構、および、それによるメチル水銀毒性軽減機構について検討した。まず、プロテアソーム活性がPng1の細胞内およびユビキチン化レベルに与える影響を検討したところ、Rad23高発現と同様に、両レベルはプロテアソーム阻害剤の添加によって著しく増加した。さらに、Rad23高発現によるPng1レベルの増加はプロテアソーム阻害剤の存在下では認められなかったことから、Rad23はプロテアソームでのPng1の分解を抑制していると考えられる。また、UBA(ubiquitin-associate)ドメインを欠失させた変異Rad23ではPng1の分解抑制作用が認められなかったことから、Rad23の構造中に存在するUBAドメインがPng1の分解抑制に重要な役割を果たしていることが示された。Png1はN-グリコシル化を触媒する酵素であり、小胞体関連の蛋白質分解系(ERAD)に関わる因子の1つである。そこで、メチル水銀がCPY^*(ERADによって分解される基質蛋白質)の分解に与える影響を検討したところ、メチル水銀処理によってCPY^*の分解が著しく遅延されたのに対し、Png1高発現酵母ではそのCPY^*分解の遅延が有意に回復された。このことから、Png1はERADによる蛋白質の分解を促進させることによって酵母にメチル水銀耐性を与える可能性が考えられる。以上の結果、Png1はユビキチン・プロテアソームシステムによって分解されるが、Rad23が高発現するとその分解が抑制され、Png1のN-グリコシル化活性が亢進されるために、酵母がメチル水銀耐性を示すものと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)