核に局在する銅結合タンパク質の機能解析と核内銅輸送に関する研究
Project/Area Number |
18790103
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental pharmacy
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
渡邊 雅紀 Nihon University, 薬学部, 助教 (60287670)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | 銅 / 銅結合タンパク質 / 核局在 / 銅輸送 |
Research Abstract |
前年度までに、微量元素である銅が、核内の核酸結合タンパク質であるPSFおよびp54^<nrb>/NonOに結合するとともに、PSFおよびNonOの機能発現に、結合した銅が必要であることを明らかにした。すなわち、PSFとp54^<nrb>/NonOは、銅要求性のタンパク質であることを明らかにした。細胞内の銅は、銅シャペロンなどの輸送タンパク質に結合し、銅要求酵素へ輸送されることが知られている。このことから、核内の銅要求性のタンパク質の存在は、核内銅輸送経路が存在している可能性を示している。本年度では、研究実施計画に従い、核内銅輸送タンパク質の解析を行った。また、PSFおよびp54^<nrb>/NonOが核内の銅結合タンパク質であるとともに、転写共役因子としての機能を持つことから、これらのタンパク質が細胞内の銅および他の微量元素の動態に影響を及ぼすかを検討した。 最初に、核内に銅と結合するPSFおよびp54^<nrb>/NonO以外のタンパク質が存在するかを解析した。マウスの脳から抽出した核タンパク質を用いてサイズ排除クロマトグラフィーで分画したところ、銅の存在を示すピークが3箇所認められた。銅が検出された最も高分子量のfractionにのみPSFおよびp54^<nrb>/NonOが存在していたことから、他の銅結合タンパク質の存在が示された。今後、これらのタンパク質の同定を行い、核内銅輸送に関与するタンパク質であるかを解析する予定である。 次に、PSFあるいはp54^<nrb>/NonOをheapalclc7細胞に過剰発現し、細胞内の微量元素動態の解析を行った。その結果、細胞内の遊離の亜鉛量が増加し、逆にタンパク質に結合している亜鉛の量が減少することがわかった。このことから、銅結合タンパク質であるPSFおよびp54^<nrb>/NonOが、他の微量元素の細胞内動態にも影響を及ぼすことが明らかとなった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)