脳関門輸送系による痙攣誘発性物質の中枢障害回避機構
Project/Area Number |
18790115
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Medical pharmacy
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
立川 正憲 University of Toyama, 大学院・医学薬学研究部, 助教 (00401810)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 血液脳脊髄液関門 / トランスポーター / クレアチン / 痙攣誘発性 / 排出輸送 / グアニジノ化合物 / 有機カチオン / クレアチニン / グアニジノ酢酸 |
Research Abstract |
重度の腎機能低下によって引き起こされる尿毒症では、クレアチンの代謝産物であるクレアチニンが脳内に蓄積され、痙攣誘発に関与することが知られている。しかし、クレアチニンの脳内動態を決定付ける分子機構は未だ不明であり、特に脳内クリアランス機構の解明は、尿毒症においてクレアチニンの脳内蓄積を回避する方法を確立する上で重要である。すでに、研究代表者は、クレアチニンが血液脳脊髄液関門を介して脳内から排出輸送されることを明らかにしている。本研究では、クレアチニンの脳内クリアランスに関与するトランスポーターを同定することを目的とした。本課題では、血液脳脊髄液関門に発現するクレアチントランスポーター(CRT)及び有機カチオントランスポーター3(OCT3)に着目した。CRTを介したクレアチニンの取り込みは、濃度依存性(Km値52.0mM)を示し、クレアチン(Km値:約50μM)に比較して、極めて低親和性であることが示された。さらに、CRTを介したクレアチニンの取り込みは、Na^+及びCl^-依存性を示し、クレアチンによって有意に阻害された。ラットOCT3を介したクレアチニンの取り込みは、濃度依存性(Km値:47.7mM)を示し、有機カチオン輸送系の基質であるテトラエチルアンモニウム(TEA)、1-methy1-4-phenylpyridinium(MPP^+)、及び尿毒症において脳内に蓄積することが報告されているメチルグアニジンによって有意に阻害された。一方、CRTの高親和性基質であるクレアチンは、阻害効果を示さなかった。以上の結果から、脳内からのクレアチニンクリアランス機構には血液脳脊髄液関門のCRT及びOCT3が協同的に寄与していることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)