うつ病個別化治療に向けた新規候補分子ヒトTPH2の薬理遺伝学的分子基盤の確立
Project/Area Number |
18790119
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Medical pharmacy
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福田 剛史 Osaka University, 薬学研究科, 助教 (10423120)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | TPH2 / SSRI / polymorphism |
Research Abstract |
本研究は、うつ病治療の個別化研究から展開してきた新規候補遺伝子に関する研究である。これまでに継続的に実施している臨床研究において、TPH2gene内に存在するー塩基多型(SNP)がSSRIの反応性に関わる可能性を見出した。そこで、責任SNPの探索を目的に、このSNPをマーカーとして利用し、このSNPにリンクするSNPの探索を行った。また、SSRIの薬効個体差の要因となると考えられるTPH2発現量に対して、影響を及ぼす因子の探索を行った。 1.日本人における新規SNPsの探索 マーカーSNPを有する検体を用いて、TPH2遺伝子のエクソンおよびエクソン-イントロン接合部のシークエンスを行い、新たに8個のSNPを確認した。一方、最近TPH2mRNA発現量と関連すると報告されたエクソン上の2SNPs(rs7305115とrs4290270)も検討に加えたが、マーカーSNPとのリンクは観察されず、反応性にも影響を示さなかった。 2.TPH2の発現誘導の解析 神経由来細胞を用いた解析により、レチノイン酸がTPH2の発現を誘導することを見出した。TPH2mRNAは24時間のAll-trans-レチノイン酸(1nM〜1000nM)の処理により数倍に誘導された。それに伴う蛋白量および活性の上昇も観察された。TPH2の遺伝子型がうつ病患者に対するSSRIの反応性に影響を及ぼしていることから、TPH2の活性の個体差がSSRIの反応性を修飾している可能性が示唆される。TPH2の発現量を増加させる物質は、SSRIの薬効改善に影響する可能性がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)