オーダーメード医療を目的とした迅速かつ網羅的な疾患遺伝子多型検出法の開発
Project/Area Number |
18790120
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Medical pharmacy
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
木下 恵美子 Hiroshima University, 大学院・医術薬学総合研究科, 助教 (40379912)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 一塩基多型 / SNP / 亜鉛 / サイクレン / 電気泳動 / グアニン / シトシン / オーダーメー医療 / オーダーメード医療 |
Research Abstract |
ヒトゲノム・遺伝子の機能解析において重要なことの1つに,一塩基多型(SNP)の解析がある。研究代表者らはこれまでに,SNPの検出法としてポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)に亜鉛サイクレンを導入した新しい遺伝子診断技術(亜鉛サイクレンーPAGE)を開発している。亜鉛サイクレンはDNA中のチミン(T)に結合して,局所的なバブル構造を形成させる(2重らせん構造の局所的融解)。DNA中にミスマッチ塩基対を持っヘテロ2本鎖は,その部位にあらかじめ小さなバブル構造を持つため,亜鉛サイクレンによって誘導されるベテロ2本鎖の構造変化は,ミスマッチ塩基対を持たないホモ2本鎖よりも大きい。この構造変化の差が泳動度の差となって表れる。ヘテロデュプレックス法との併用により,研究代表者はこれまでにBrugada症候群の患者ゲノムをサンプルとしたSCN5A遺伝子の網羅的なSNPスクリーニングを行い、幾っかの変異を検出することに成功している。 亜鉛サイクレン-PAGEは,亜鉛サイクレンがTに選択に結合する性質を利用したSNP検出法であるが,少なくとも20塩基のG・C連続配列中に存在するG/CあるいはC/G置換は,ヘテロ2本成法を用いることによって検出できることが本研究においてわかった。今回検討した検体では,置換部位かTまでの距離が最長10塩基離れていたが,亜鉛サイクレンがTに結合することによってDNA構造変化にもたらす効果は少なくとも周辺の10塩基対にまで及ぶことがわかった。ヒトゲノムにおいて,20塩基以上のGおよびCが連続するような配列はCpGアイランドなどの塩基配列情報に直接関与しない領域にしか存在しない。従って,本研究により,亜鉛サイクレンーPAGEがゲノムDNAのSNP解析法の1つとして有用であると示ことができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)