Project/Area Number |
18790159
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
中島 謙一 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学研究科, 助教 (40398392)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | Na^+ / K^+ / 2Cl^-共輸送体 / 神経突起 / クロライドイオン |
Research Abstract |
本研究では,神経細胞の神経突起伸長におけるNa^+/K^+/2Cl^-共輻送体の機能に着目し,Na^+/K^+/2Cl^-共輸送体によるクロライドイオンの細胞内への取り込みと,神経突起伸長との関連を検証し,以下の事を明らかにした。研究にはラット副腎髄質由来PC12細胞およびPC12D細胞を用いた。これらの細胞は神経成長因子NGF処理によって,神経突起様に神経突起を伸長する。また,PC12D細胞はPC12細胞の亜株の一種で,より敏速に神経突起を伸長する。 ・神経突起伸長時のNa^+/K^+/2Cl^-共輸送体の発現,活性,局在の変化 PC12D細胞にNGF刺激を与えた際に,Na^+/K^+/2Cl^-共輸送体タンパク質の発現量は約2倍に増加した。Na^+/K^+/2Cl^-共輸送体タンパク質は,NGF刺激により伸長した神経突起の先端部に多く局在していた。 ・神経突起伸長に対するNa^+/K^+/2Cl^-共輸送体の阻害効果 PC12D細胞にNGF刺激を与える際に,Na^+/K^+/2Cl^-共輸送体の阻害剤Bumetanideを作用させると,神経突起の伸長は有意に抑制された。また,RNAi法によりNa^+/K^+/2Cl^-共輸送体をノックダウンしたところ,NGFによる神経突起伸長は劇的に阻害された。 ・PC12細胞とPC12D細胞との比較 PC12細胞においても,NGF処理を与えるとNa^+/K^+/2Cl^-共輸送体タンパク質の発現量は約1.5倍増加した。また,PC12細胞とPC12D細胞を比べると,突起の伸長が速いPC12D細胞の方がより多く(2-3倍)のNa^+/K^+/2Cl^-共輸送体タンパク質を発現していた。 これらの結果から,神経細胞における神経突起伸長にはNa^+/K^+/2Cl^-共輸送体が必須であることが明らかになった。また,Na^+/K^+/2Cl^-共輸送体タンパク質の発現量と神経突起の伸長速度には相関があることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)