リンパ組織間質ストローマ細胞におけるセルピン遺伝子発現と免疫制御機構
Project/Area Number |
18790197
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General medical chemistry
|
Research Institution | Kansai Medical University (2007) Kyoto University (2006) |
Principal Investigator |
片貝 智哉 Kansai Medical University, 医学部, 講師 (00324682)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 細胞・組織 / シグナル伝達 / 発現制御 / 発生・分化 / 免疫学 |
Research Abstract |
二次リンパ組織の発生や維持にはリンフォトキシンβ受容体(LTβR)シグナルによるストローマ細胞の特殊化が重要である。LTβRの下流ではセリン・スレオニンキナーゼNIKを介し転写因子RelB/p52複合体の活性化に至る、いわゆるNF-kB NC経路が様々な遺伝子発現を制御していると考えられるが、リンパ組織ストローマ細胞内における各分子個々の機能や相互の連携に関しては未解明の問題が多く残されている。我々はマウスリンパ節ストローマ細胞株BLSを用いて種々のプロテアーゼ阻害因子の発現を網羅的に検討した結果、LTβRシグナル特異的に強く応答する標的遺伝子としてSerpin-A1bを同定した。また、NC経路の構成分子の野生型や変異型の強制発現系においてSerpinの発現誘導や阻害を確認するとともに、様々な薬剤による発現誘導阻害を検討した結果、プロテインキナーゼCがこの経路の活性化に極めて重要であることが判明し、その作用起点は複数存在することも明らかになった。Serpinファミリー因子群は数多くの種類が存在するが、データベース上ではヒト、マウスともにゲノム中に遺伝子重複の結果、複数のA1タイプSerpin(A1a-e)遺伝子が連なったクラスター領域が存在していることが知られている。興味深いことに、各サブタイプの遺伝子構造およびプロモーター領域の配列は高度に保存されているにもかかわらず、A1b以外のサブタイプについてはLTβRシグナルによる発現誘導が全く認められない。詳細な解析の結果、A1bにのみ数十kb上流に代替プロモーター領域/Exon1bが存在し、この領域がLTβRシグナルの制御下にあった。したがって、Serpin-A1bがNC経路の標的遺伝子のひとつとして特別な制御を受け、ストローマ細胞の機能に直接関与している可能性が想定される。
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)