Project/Area Number |
18790214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
野口 直哉 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 助教 (20333792)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | REG遺伝子 / がん / 増殖因子 / 遺伝子発現抑制 / 細胞増殖抑制 / 制がん剤 |
Research Abstract |
Reg(Regeneratinggene産物)は、膵ランゲルハンス島β細胞の増殖因子として発見された分泌蛋白質である。ヒト消化管がんの一部にREGの発現が認められており、これら症例は予後不良であることから、細胞増殖を活性化することでがんの悪性度を高めていると推測されている。平成18年度に、チアゾリジン誘導体(TZDs)がヒト消化管がん培養細胞のREG遺伝子発現を抑制し、細胞増殖を抑制することを明らかにした。 本年度は当初の計画に基づいて研究を遂行し以下の結果を得た。 1.ヒトREG遺伝子プロモーター領域を用いたレポータージーンアッセイにより-74〜-68の領域がヒトがん細胞でのREG遺伝子発現に重要であることを明らかにした。 2.TZDsによるREG遺伝子発現の抑制にもこの領域が重要であることが解った。 3.PPARγのアンタゴニストによりTZDsによるREG遺伝子発現の抑制が解除された。 4.PPARγを発現していないがん細胞ではTZDsによるREG遺伝子発現の抑制は認めらず、これらの細胞にPPARγを発現させるとTZDsによるREG遺伝子発現の抑制が現れた。 以上より、ヒトがん細胞でのREG遺伝子発現に重要なプロモーター部位が同定され、またTZDsによるREG遺伝子発現抑制機構の一部が解明された。これらの知見により、TZDsが新規の制がん剤となりうること、あるいはより特異性の高い薬剤開発の基礎となることが示された。
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