噴門部胃癌の発癌特異性:粘膜リモデリングと間質細胞における遺伝子異常の関与の証明
Project/Area Number |
18790252
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human pathology
|
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
一戸 昌明 Kitasato University, 医学部, 助教 (80365163)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
|
Keywords | 人体病理学 / 胃 / MSI / LOH / 噴門部胃癌 / 噴門部 / remodeling |
Research Abstract |
噴門部胃癌は増加しているが、その原因は不明である。粘膜下浸潤胃癌504例をreviewし、領域別(噴門部、中部、下部)に検討したところ、噴門部胃癌は、1.男性に多く、2.喫煙指数が高値で、3.分化型癌が多く、4. Submucosal cystの合併頻度が高く、5.粘膜筋板が肥厚し、6.腸上皮化生が強い、といった特徴が得られた。よって噴門部胃癌では、高度の粘膜remodelingが存在し、上皮のみならず間質にも強い傷害が生じており、間質細胞の遺伝子不安定性・異常があるととが疑われる。以上の背景から噴門部胃発癌は、上皮・間質、特に間質細胞の遺伝子異常が関与し、背景に粘膜remodeliagが影響していることを証明すべく研究を行った。 1.臨床病理学的特徴:胃癌間の比較では、上記のような特徴が得られていたが、さらに噴門部胃癌の臨床病理学的特徴を明らかにする為に、非胃癌症例(胃粘膜下腫瘍)をコントロールとして生活歴の比較を行った。結果として胃上 部胃癌では、喫煙指数以外に有意にアルコール摂取量が高値であった(P<0.05)。叉、現在までに240例の予後検索 をした。5年生存率は90%以上で、領域別差異は見られなかった。 2. H. pylori感染:噴門部胃癌におけるH. pylori感染率は63%であった。 3.遺伝子異常の検索:噴門部胃癌9例と中部胃癌10例の癌部・非癌部におけるMSI・LOHをNCI推奨マイクロサ テライトマーカーと17番染色体マイクロサテライトマーカーを用いて検索した。噴門部胃癌9例中、癌部上皮にてMSIを2例(22%)、LOHを1例(11%)、癌部間質にてMSIを1例(11%)確認した。中部癌10例中、癌部上皮にてMSIを2例(20%)、LOHを2例(20%)、癌部間質にてMSIをO例(o%)確認した。現在までの検討では両群に差異は見られなかった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)