フレンドウイルス感染抵抗性遺伝子Rfv-3の分子クローニングと機能解析
Project/Area Number |
18790284
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
金成 安慶 Kinki University, 医学部, 助教 (60351590)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | フレンドウイルス / レトロウイルス / 感染抵抗性遺伝子 / トランスジェニックマウス / ノックアウトマウス / APOBEC3 / ウイルス抵抗性遺伝子 / Rfv-3 / AWySn / J |
Research Abstract |
レトロウイルス感染の成立と疾患発症には、複数の宿主遺伝因子が重要な役割を果たす。マウスのフイレンド白血病レトロウイルス感染抵抗性遺伝子の一つであるRfv3は、第15染色体上のヒト第22染色体と相同な領域に存在し、T細胞依存的な免疫反応を通じてウイルス中和抗体産生能を制御している。しかし、その分子実態はいまだ不明である。 本年度は、先ず候補遺伝子の一つで、中和抗体産生能を欠くA/WySnマウスで変異があることが知られいるBAFF-R遺伝子を、フレンドウイルス抵抗性であるC57BL/6系統から感受性のA/WySn系統に導入したトランスジェニック(TG)マウスを作成した。得られたTGマウスでは、A/WySnマウスで減少している脾臓の成熟B細胞数に回復傾向が見られたが、A/WySnマウスの持つ変異型遺伝子のdominant negative効果を打ち消すことができず、表現型に期待する変化は起きなかった。 一方、BAFF-R遺伝子はRfv3マッピング領域からやや外れているため、候補遺伝子存在領域の中央にあり、抵抗性のC57BL/6,C57BL/10系統と感受性のA/WySn系統で発現量に差があるAPOBEC3遺伝子に注目した。APOBEC3は、これまでそれが発現する動物種に生理的に存在するレトロウイルスに対しては複製抑制能を示さないとされていた。今年度は、C57BL系統で選択的に発現するAPOBEC3アイソフォームの安定発現細胞株を樹立し、これにフレンドウイルスを感染させて、上清に産生されたウイルスの感染価を測定した。その結果、これまでの報告に反して、C57BL系マウスのAPOBEC3は強いフレンドウイルス複製抑制能を示した。更に、APOBEC3を標的遺伝子破壊したノックアウトマウスでは、骨髄におけるフレンドウイルスの感染価が100倍ほど上昇した。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)