アルツハイマー主病変因子アミロイドβに対するアストログリア反応機構の検索
Project/Area Number |
18790288
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | National Institute of Biomedical Innovation |
Principal Investigator |
木村 展之 National Institute of Biomedical Innovation, 霊長類医科学研究センター, 研究員 (80392330)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | アルツハイマー病 / アミロイドβ / LGI3 / 膜融合輸送機能 / 加齢製変化 / siRNA / 加齢性変化 |
Research Abstract |
本研究課題では前年度に引き続き,未だ生理学的機能が不明の因子・LGI3とアルツハイマー病(AD)病態との関係を検索している。 前年度で得られた結果(LGI3は神経系細胞の細胞膜に局在するとともに,エンドサイトーシス関連因子と共在する)を基にして,ラット初代培養アストログリア細胞を用いて免疫細胞化学的検索を行った結果,LGI3がエンドサイトーシス輸送小胞であるearly endosomeに局在することを確認した。このことから、LGI3はそれ自身がエンドサイトーシスを受けて細胞膜から細胞内へと輸送されていることが明らかとなった。また,塩化アンモニウム等の薬剤処理によってエンドサイトーシスを阻害すると、全長LGI3のみならず切断型LGI3の細胞内蓄積が誘導され,前年度で確認されたカニクイザル脳組織でのLGI3蓄積が,加齢に伴うエンドサイトーシス機能の低下に起因するという仮説を支持する結果が得られた。 LGI3の神経系細胞における機能を検索するため,siRNAを用いてLGI3の発現を人為的に低下させたラット・アストログリア細胞にAβ(AD主要原因蛋白の1つ)刺激を加えたところギLGI3の発現を低下させたアストログリア細胞ではAβの貧食機能が著しく阻害されるという結果が得られた。このことから,LGI3はアストログリア細胞によるAβ貧食機能に不可欠な因子の一つである可能性が示唆された(現在論文投稿中)。さらに,LGI3発現低下細胞ではAβのみならずTransferrinの細胞内取り込みも阻害されるごとを確認した。このことから,LGI3はAβ貧食機構特異的なエンドサイトーシスに関連する因子ではなく,神経系細胞でのエンドサイトーシス機能そのものに重要な役割を果たしている因子であるという可能性が示唆された(現在論文投稿中)。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)