Project/Area Number |
18790308
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bacteriology (including Mycology)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
黒田 照夫 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (80304327)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 腸炎ビブリオ / Vibrio cholerae / 多剤排出ポンプ / Na^+ / H^+アンチポーター / パッチクランプ法 |
Research Abstract |
ビブリオ属細菌の環境適応機構を理解するために、以下の二つの面から解析を行った。 1.抗菌薬トランスポーター(多剤排出ポンプ)の遺伝子クローニングおよび抗菌薬耐性変異株の作成 グラム陰性菌では重要であると考えられているRND型多剤排出ポンプについて、腸炎ビブリオ、Vibrio cholerae non-01のゲノム上に推定される計18個をクローニングし、抗菌薬高感受性大腸菌に発現させて、その機能を解析した。その一部については論文で報告した。腸炎ビブリオについてはそれら全て破壊した12重破壊株を作成した。この株は種々の抗菌性物質に対して強い感受性を示したので、12個のRND型多剤排出ポンプをこの株に発現させて解析を行った。その結果、計9個のものが実際に宿主細胞に抗菌物質耐性を与えることがわかった。また12重破壊株では細胞の鉄獲得において重要なシデロフォアの産生量が低下していることを新たに見出した。これらの成果の一部は、計4つの学会で報告した。 2.腸炎ビブリオのNa^+耐性に関わる輸送系の探索 Na^+/H^+アンチポーター以外のNa^+耐性に関係する輸送系と予想した呼吸鎖Na^+ポンプについてその遺伝子破壊株の構築を試みた。理由は不明だが、Na^+/H^+アンチポーターと呼吸鎖Na^+ポンプを両方欠損した株は得られなかった。このことは両者が機能しないことは細胞にとって致死的である可能性が高いことを意味する。そこですでに得られている呼吸鎖Na^+ポンプを欠損した株について解析を行った。この株は栄養培地でさえも生育の遅延が見られ、呼吸鎖Na^+ポンプの重要性があらためて示された。この株はNa^+感受性が幾分増大していたが、劇的な変化とは言いがたいものであった。やはり両者の破壊株を得ることが重要であると考えられる。現在、別のアプローチから目的の遺伝子破壊株の構築を試みている。
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