新規レセプターシグナル伝達を介したヒトパルボウイルスB19複製制御機構の解析
Project/Area Number |
18790318
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Virology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 貴子 (斎藤 貴子) Tohoku University, 医学部, 助教 (10375173)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | パルボウイルスB19 / エンドソーム / クラスリン依存性 / Ku80 |
Research Abstract |
ヒトパルボウイルスB19(B19)は伝染性紅斑のほかに、成人での多発関節炎、自己免疫疾患様所見など多彩な臨床所見を惹起し、その感染動態、制御が臨床上重要である。しかし、in vitroでは感染性粒子を産生する系の確立が困難で、感染、細胞内増殖の分子機序は不明である。昨年度の研究でB19がエンドソーム内へ取り込まれることを明らかとしたが、本年度はエンドソームへ取り込まれる過程の解明を進めた。赤芽球系細胞株UT7/Epo-S1はB19高感受性細胞株であるが、継代により感染効率が低下するため、限界希釈法でクローニングを続け高感受性クローンを用いて感染実験を行った。B19の細胞内への取り込みはクラスリン依存性エンドサイトーシス阻害剤であるクロルプロマジン存在下で濃度依存性に抑制された。また抗クラスリン重鎖抗体を用いた蛍光免疫染色で蛍光ラベルした精製B19ウイルスとの共局在が確認された。またウイルスの中にはカベオラ依存性に取り込まれるものもあるが、UT7/Epo-S1は抗カベオリン抗体で染色されず、カベオラにより取り込まれる可能性は低いと考えられた。蛍光ラベルした精製B19ウイルスはエンドソームと共局在が観察されたが、一部はライソゾームマーカーであるLAMP2との共局在が確認され、エンドソームからライソゾームへ移行するウイルスも存在することが判明した。またバフィロマイシンを用いた実験からB19感染成立にはエンドソームの酸性下が必要であることが明らかとなった。 B19はクラスリン依存性にエンドソーム内へ取り込まれ、エンドソーム酸性下のもとに感染が成立することを明らかとした。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)