Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
|
Research Abstract |
女性労働者に対する社会的な支援の必要性を推進するポジティブ・アクションが行われ,社会一般や企業の女性労働者に対する意識は大きく変化し,女性労働者の雇用管理面での配慮はなされつつある.しかし,雇用管理面においてそれ以外の女性特有の生理特性に関する支援や施策は十分でないのが現状である.特に,月経周期を考慮した労働負担とその効率性についてはまだ明確な知見は得られていない.この月経周期を考慮した労働負担とその効率性における知見を得ることにより,女性労働者の労働安全衛生管理システムを構築することが可能となる.そこで,本研究では労働負担の中でも精神負担を取り上げ,月経周期が精神負荷作業に及ぼす影響を月内変化の連続的データを用いて検討し,月経周期を考慮した作業・健康管理システムを構築することを目的とする.実験課題として,単純反応作業と思考作業の精神負荷作業を2種類用いた.実験期間中,毎日基礎体温の測定,月経随伴症状調査も実施した.測定指標は,作業量,反応時間,エラー率を作業効率として測定し,さらに月経随伴症状の訴え数,基礎体温とした.作業効率と月経随伴症状との関連性について検討した結果,思考作業より複雑な思考を伴わない単純反応作業においての方が月経期の影響を強く受けていることが示唆された.また,作業効率に関連する月経随伴症状としては,「痛み」と「集中力」であることが示唆された.月経に関わる痛みを緩和させることにより作業効率を向上させることができる可能性があることが示された.これらの結果から,個人対応ではあるが,次月経周期における作業効率と月経随伴症状を予測するシステムを構築することが可能であることを確認した.
|