Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
DNA型を用いた個人識別技術は,ほぼ確立されつつある。しかしながら,アメリカ同時多発テロやスマトラ沖地震による津波被害者などの個人識別において,劣化試料におけるDNA型判定の困難さが浮き彫りとなった。そこで,今日の最も解決すべきDNA型分析による個人識別の研究課題は,劣化DNA試料試料を対象とした分析技術の向上と考えられる。そこで,本研究では,より短鎖のPCR増幅産物を分析するMiniSTR解析の研究を行い,今後の劣化DNA試料を対象とした分析技術の向上を目的としている。 平成18年度において,Y染色体8座位についてのMiniSTRシステムを構築し,Forensic Sci Int:Geneticsに報告したが,本年度においは,さらなるY染色体STRシステムの構築を試み,16座位(DYS441, DYS446, DYS462, DYS481, DYS485, DYS495, DYS505, DYS510, DYS511, DYS549, DYS575, DYS578, DYS593, DYS618, DYS638, DYS643)におけるマルチプレックスシステムを構築した。このシステムを用いた日本人集団の遺伝子頻度解析の結果,極めて高い識別能を有するシステムであることが判明し,さらには,劣化DNA試料に対する高い有効性を実証することができた。 従って,本システムは,今後の劣化DNA試料試料におけるY-STR技術の向上を大きく飛躍させるものと期待される。
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