Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Research Abstract |
口腔心身症患者の自律神経機能検査の結果に対照群と比較して特徴があるか統計学的に検討した。また合わせて現在の一般的な検査法である心理テストやVASと自律神経機能検査との関連性も検討した。平成19年度は,症例の治療とその治療検査結果の統計学的解析を行った。 対象は口腔心身症患者50名,年齢性別を適合させた対照健常者50名を対象とした。方法は日本心身医学会指導医,または日本心療内科学会登録認定医により口腔心身症と診断された症例(主な疾患:舌痛症,顎関節症)の初診から心拍変動による交感神経・副交感神経(A)を測定し,また不安あるいは抑うつの心理テスト(SDS,MAS)(B),VAS(Visual analog scale)cの記入を行った(計7回)。6か月間の治療中に計7回の測定を行った。治療は心身医学療法,薬物療法により行った。早期に完治した場合も6か月間は1か月毎に検査を行った。 統計は口腔心身症症例および対照健常者のデータに差があるかx2検定またはFisherの直接確率計算法により検討を行った。統計解析ソフトはJMP Ver5.0(SAS社製)を使用した。 結果は,心理テストでは口腔心身症患者は対照健常群と比較して不安が強かった。また心拍変動周波数解析では,不安が強い症例は副交感神経機能の低下がみられた。VASとの関連はみられなかった。 以上より,口腔心身症患者は不安が強いことが明らかになったが,一般に不安が強ければ交感神経機能が亢進するのであるが,今回の結果より慢性的な強い不安は副交感神経機能低下という心身相関を及ぼし,相対的交感神経機能亢進症状を出現させている可能性が示唆された。
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