Budget Amount *help |
¥3,463,976 (Direct Cost: ¥3,163,976、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,063,976 (Direct Cost: ¥1,063,976)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
本研究ではクローン病患者腸組織より作成されたcDANライブラリーを典型的なクローン病患者の血清でイムノスクリーニングすることにより4個の陽性クローンを得た。本年度はこの4個のクローンのうち、患者血清と最も強く反応するクローン(C158)のクローン病病因としての意義について解析を行なった。すなわち、C158のコードするペプチド(46残基)を合成、合成したペプチドを抗原とし、クローン病患者(18例)、疾患対照として潰瘍性大腸炎患者(18例)、正常対照として正常成人(18例)の血清を用いてELISAによる解析を行なった。二次抗体にはHRP-conjugated rabbitanti-human IgGを使用した。その結果、ELISA値はクローン病1.13+/-0.60,潰瘍性大腸炎0.899+/-0.69,正常成人0.699+/-0.62であり、クローン病患者は正常成人に比較し有意に高値を示した(p=0.0363)。Cl58はヒトribosmal proteinL35と極めて高い相同性を有する蛋白であり、クローン病患者は同蛋白に対して高い抗体価を有する可能性があることが判明した。ribosomal protein L35は細胞質に存在し、tRNAのinitiator,elongatorとbindすることが知られている。クローン病患者血中に存在する同蛋白に対する抗体は、自己抗体として作用し疾患の発症に関与している可能性があることが示唆された。
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