血管発生・分化・再生に関与するVEGF受容体結合新規膜蛋白の単離同定・機能解析
Project/Area Number |
18790507
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
池田 宏二 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学部, 博士研究員 (90423871)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 循環器・高血圧 / 再生医学 |
Research Abstract |
私たちは血管内皮機能を制御する新規遺伝子の単離をシクナルシークエンストラップ法を用いて行った結果,全く新規の遺伝子を発見した。この遺伝子は血管内皮細胞において高い発現を示し,マウス胎児中でも血管特異的な発現を示した。HUVEC中のこの遺伝子の発現をsiRNAを用いてノックダウンしたところ血管内皮アポトーシスが著明に抑制された一方,細胞遊走や増殖は変化しなかった。アポトーシスを制御するシグナルや分子を解析した結果,この遺伝子をノックダウンするとinhibitor of apoptosis(IAP)-1,IAP-2の発現が有意に上昇することがわかった。さらにyeast two-hybridによるスクリーニングにてこの遺伝子は20Sプロテアソームのalpha7サブユニットと結合することが判明した。血管内皮細胞におけるIAP-1,IAP-2蛋白の分解経路は報告されていなかったが,私たちはプロテアソームにおける蛋白分解が重要であることを見出した。さらにIAP-1,IAP-2のプロテアソーム分解において私たちが発見した遺伝子が重要な役割を有することも明らかとした。この遺伝子をin vivo Matrigel-plug中でノックダウンして血管新生への効果を検討したところ,Matrigel中のin vivo血管新生は有意に亢進していた。以上より,私たちは血管内皮細胞におけるIAP-1,IAP-2のプロテアソーム分解制御を介して血管内皮アポトーシス,血管新生を制御する新規遺伝子を発見した。なお,当初のプレリミナリーな検討でこの遺伝子産物とVEGF受容体の会合が示唆されていたがその後の詳細な検討によりこの会合は残念ながら非特異的なものであると結論された。現在,私たちは生体内におけるこの遺伝子の機能を解析するためにノックアウトマウスを作成中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)