アディポネクチンの慢性心不全改善効果に関する基礎検討とその治療を目指した臨床応用
Project/Area Number |
18790522
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Kinki University (2007) National Cardiovascular Center Research Institute (2006) |
Principal Investigator |
浅沼 博司 Kinki University, 医学部附属病院, 講師 (20416217)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 循環器・高血圧 / トランスレーショナルリサーチ / 心不全 / アディポネクチン / メタボリックシンドローム / 循環器内科学 / 心臓病態学 / 臨床応用 |
Research Abstract |
大動物心不全モデルにおけるアディポネクチンの関与 平成18年度の検討により、非虚血性(ペーシング)心不全および虚血性(陳旧性心筋梗塞)心不全モデルにおいて、血中アディポネクチン濃度が低下することが明らかになった。 圧負荷心肥大・心不全マウスにおけるアディポネクチンの関与の検討 詳細な血行動態の観察が可能な大動物心不全モデルによる検討により、アディポネクチンが心不全の病態に深く関与していることが明らかとなったが、心不全の病態を改善させる因子であるのか増悪させる因子であるのかは不明である。そこでアディポネクチンノックアウトマウスを用いて、圧負荷心肥大・心不全モデルを作成し、不全心におけるアディポネクチンの作用を検討した。アディポネクチンノックアウトマウスの胸部大動脈を結紮することにより、圧負荷モデルを作成した。圧負荷3週間後、アディポネクチンノックアウトマウスでは対照群の野生型圧負荷モデルに比し、心肥大の指標である心/体重比が増加し(10.0±1.1vs.7.6±0.3,p<0.05)、肺うっ血の指標である肺/体重比が増加した(15.0±2.4vs.9.1±1.5,p<0.05)。さらに心臓超音波検査による検討で、アディポネクチンノックアウトマウスは対照群に比し、心筋収縮性の指標である左室短縮率が低下し、左室拡張末期径が拡大した。一方、アディポネクチンはAMP-activated protein kinase α(AMPKα)活性化を介してエネルギー代謝を改善させることが知られている。そこで、本モデルにおいて心筋のAMPKα発現レベルを検討した。その結果、アディポネクチンノックアウトマウスは対照群に比し、AMPKα_1およびAMPKα_2発現が低下した。これらの結果より、アディポネクチンは心不全においてAMPKα活性化を介してエネルギー代謝を改善させ、心不全改善にはたらくことが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)