生体分子及び有機化合物のαーシヌクレイン凝集に及ぼす影響の解析
Project/Area Number |
18790589
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurology
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小野 賢二郎 金沢大, 医学部附属病院, 助手 (70377381)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | レビー小体病 / α-シヌクレイン / チオフラビンS / 電子顕微鏡 / 原子間力顕微鏡 |
Research Abstract |
α-シヌクレイン蛋白(αS)の凝集は、パーキンソン病やび漫性レビー小体型認知症といったレビー小体病(LBD)や多系統萎縮症(MSA)において、病態形成上重要な役割を果たしていると考えられている。これまで我々はワイン関連ポリフェノールやクルクミンをはじめとする抗酸化物質がアルツハイマー病(AD)βアミロイド線維(fAβ)形成を抑制するだけでなく、既存のfAβを不安定化することを明らかにしてきた(J Neurochem, 2002 ; Biol Psychiatry, 2002 ; J Neurochem, 2003 ; J Neurosci Res, 2004 ; Biochim Biophys Acta, 2004 ; Exp Neurol, 2004 : Neurochem Int, 2006)。今回、我々は蛍光色素チオフラビンS(ThS)法、電子顕微鏡、原子間顕微鏡等を主に用いて試験管内α-シヌクレイン線維(fαS)形成・分解機構解明のための基本モデルを開発・確立し、このモデルを用いてfαS形成・不安定化過程に及ぼす様々な有機化合物の影響を解析した。その結果、ワイン関連ポリフェノールやクルクミン、ローズマリー酸(J Neurochem,2006)、ビタミンA類(Neurobiol Dis,2007)、セレギリンをはじめとする抗パーキンソン病薬(J Neurosci Res, in press)がfAβに対する作用と同様にfαS形成を抑制し、さらに既存のfαSも不安定化させることを明らかにし、これらの分子がLBDやMSAの予防薬や治療薬開発に向けて有力な基本分子になる可能性があることを提案した。さらに、外来で得られたLBD患者等の生体試料を用いてLBD患者の脳脊髄液はnon-CNS disease患者に比較してfαS形成を促進するが、AD患者の脳脊髄液も同様に促進傾向を示し、ADとLBDの間では有意な差はないことを明らかにした(Exp Neurol,2007)。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)