遺伝子改変マウスを用いたADAMTS13のin vivo機能解析
Project/Area Number |
18790671
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
坂野 史明 National Cardiovascular Center Research Institute, 研究所・脈管生理部, 室員 (00373514)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ADAMTSI3 / フォンビルブランド因子 / 血栓性血小板減少性紫斑病 / コンジェニックマウス / 血小板 / ADAMTS13 / Adamts13-ノックアウトマウス |
Research Abstract |
【ADAMTS13-C末端領域欠損マウスの解析】ADAMTSl3はフォンビルブランド因子(VWF)の断片化を担う血漿プロテアーゼである。本酵素のC末端領域はin vitroでのVWF切断活性に必須でなく,その生理的役割は不明である。前年度,我々はC末端領域を欠損したADAMTS13を発現するコンジェニックマウスを樹立した。本年度はこのマウスの血栓形成能を野生型マウスおよびADAMTSl3欠損マウスと比較することで,ADAMTSl3のC末端領域の生理的意義を検証した。ADAMTS13欠損マウスの血漿VWFマルチマーは野生型マウスのマルチマーより高分子量で検出されたが,C末端欠損マウスのマルチマーは野生型マウスとほぼ同等の分子量分布を示した。また,ずり応力下in vitro血栓形成能もADAMTSl3欠損マウスでは亢進していたが,C末端欠損マウスと野生型マウスに違いは認められなかった。したがって,C末端領域を欠くADAMTSl3は生体内でVWF切断活性を持っており,この変異体を発現するマウスにおいても平常時の止血機能は維持されると考えられる。一方,C末端ドメイン欠損マウスでは,コラーゲンーエピネフリン誘発血小板減少が野生型マウスと比べて顕著に認められた。したがって,C末端ドメイン欠損型ADAMTSl3では,生体内で血栓形成が惹起された状況下に,VWFを効率よく切断する機能が,全長型ADAMTSl3に比べて低下していると考えられる。ADAMTSI3のC末端ドメインは,特定の構造をとったVWFまたは血小板や内皮細胞,内皮下組織中の分子との結合に寄与しているのかもしれない。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)