Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
前年度から作製を開始した遺伝的背景が均ーでないBmi1遺伝子欠損マウス,Cdkn2a遺伝子欠損マウス,Bmil,Cdkn2a二重欠損マウスのそれぞれの骨髄細胞から培養マスト細胞を培養し,それぞれの増殖能,包括的mRNAプロファイルについて検討を行った。マスト細胞増殖因子であるKit ligand投与による増殖はBmil欠損培養マスト細胞で顕著に低下しており,Cdkn2a遺伝子との二重遺伝子欠損マウス由来の培養マスト細胞では野生型と同程度にまで回復した。Bmi1.Cdkn2a二遺伝子欠損マウス由来培養マスト細胞の包括的mRNAプロファイル解析を行ったところ,二重遺伝子欠損マウスのものはかならずしも野生型のプロフィルに戻るわけではなく,固有の遺伝子発現パタンを示すことを見出した。これまでの包括的mRNAプロファイルデータの信頼性を増すために,異なる個体由来のBmi1遺伝子欠損培養マスト細胞のデータを5例加え,Gene Ontology term解析を行い。炎症関連遺伝子発現の脱抑制を認めた。 前年度までに使用した遺伝子欠損マウスは遺伝的背景が均一でないため,組織におけるマスト細胞数や,増殖応答に関して遺伝的背景の影響を除外できないと考えられることから,C57BL/6背景への戻し交配をBmi1,Cdkn2aそれぞれ10回と8回行い,現在二重変異マウスを作製中である。C57BL/6.Cg-Cdkn2a遺伝子欠損マウスおよび,戻し交配前の129系統とFVB系統雑種のBmi1欠損マウスは正常に出生するのに対して,C57BL/6.Cg-Bmi1遺伝子欠損マウスの出生は著しく障害された。C57BL/6コンジェニック背景の二重欠損マウス(N10xN8)作製のための交配では,Bmi1欠損マウスは出生できることから,ごくわずかな元系統由来の残存ゲノムの影響や,戻し交配中,劣性変異が生じた可能性が示唆される。
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