Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
関節リウマチ(RA)は,遺伝・環境因子により発症する自己免疫疾患である.我々は,ホールゲノム・ケースコントロール関連解析により,FCRL3(Fc receptor-like 3)遺伝子の多型とRA疾患感受性の関連を明らかにしてきた.遺伝子プロモーター領域に存在する多型は,疾患感受性アレルにおいて,転写因子NFκBの結合を介して,遺伝子発現量を増加させる.コーカシアン人種におけるRA患者においても,疾患感受性との関連が報告されていることから,人種・疾患を超えた共通の関節リウマチ疾患感受性遺伝子であることが考えられる.FCRL3はI型膜タンパクであり,B細胞に高発現する.細胞外はFcγレセプターとの高い相同性を持つが,リガンドは未知である.細胞内ドメインには,ITAM(immunoreceptor tyrosine-based activation motif),ITIM (immunoreceptor tyrosine-based inhibitory motif)といったチロシンモチーフを含むことら,シグナル機能を持つことが予想される.我々の行った安定発現株を用いた解析では,FCRL3は,B細胞レセプターを介したシグナルを抑制することが明らかになった.このことから,FCRL3の高発現によって,B細胞レセプター・シグナルの閾値が上昇し,B細胞における免疫寛容の破綻につながることが示唆された.したがって,FCRL3の機能阻害は,B細胞の免疫寛容を回復させる可能性があり,RAの有力な治療法になるものと考えられる.
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