Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
小胞体局在型ユビキチンリガーゼKf-1と小胞体ストレスとの関連性について検討した。異常タンパク質の細胞内への蓄積は,小胞体ストレスを誘発することが知られている。ユビキチンリガーゼには小胞体ストレスにより発現誘導され,異常タンパク質の分解促進を介し小胞体ストレスを軽減する役割を果たす分子種が存在する。そこでKf-1発現量が小胞体ストレスによって誘導されるかどうか,リアルタイムRT-PCR法により検討した。小胞体ストレス誘発剤であるthapsigargin(1μM)をHEK293細胞に15時間処置し,細胞よりRNAを抽出した。またユビキチンリガーゼ分子種間の比較対照として,小胞体局在型ユビキチンリガーゼであるHRD1及びTEB4を用いた。小胞体ストレスによりHRD1は発現誘導をTEB4は発現変動しないことが報告されている。それぞれの発現量は,house keeping geneであるβ-actinに対する相対量を,コントロール群を1とし算出した。その結果,Kf-1発現量はTEB4同様,小胞体ストレスによる影響を受けなかった。しかし,小胞体ストレスはHRD1発現を誘導した。次に小胞体ストレスがKf-1タンパク質の安定性に影響するかどうか検討した。Kf-1を一過性に発現させた細胞にthapsigargin(1μM)を15時間処置し,細胞抽出液を作成した。免疫沈降法/イムノブロット法によりKf-1タンパク質を検出した結果,小胞体ストレスはKf-1タンパク質量に影響を与えなかった。これらのことから小胞体ストレスは,Kf-1遺伝子の発現誘導またKf-1タンパク質の安定性に影響しないことが明らかとなった。
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