Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
アミロイドβ蛋白を主成分とする老人斑の蓄積はアルツハイマー病に特徴的な病理変化であり、新規治療薬の主たる標的とされている。もし脳内アミロイドβ蛋白蓄積量を定量評価することができれば、早期診断法および薬効評価系として活用することができる。そこで本課題では、脳内アミロイドβ蛋白蓄積量の計測法を確立することをめざし、研究代表者らが開発した[^<11>C]BF-227を用いて健常人18名、アルツハイマー病患者16名、軽度認知障害12名を対象としたPET検査を実施した。その結果、アルツハイマー病患者16名中15名(93.8%)、軽度認知障害12名中8名(66.7%)で大脳皮質におけるBF-227の集積上昇を確認した。この中に経過観察期間中にアルツハイマー病へ進行した3名の軽度認知障害の症例も含まれており、本検査が軽度認知障害の予後予測に有用である可能性も示唆された。また本検査のアルツハイマー病診断における有用性をFDG-PETと比較した。ROC解析におけるAUC値は、FDG-PET(0.8606)に比べて、BF-227-PETでは0.9896と高く、BF-227を用いたPET検査の方がアルツハイマー病診断において感度・特異度に優れた検査と考えられた。さらに新しい18F標識プローブである[18F]FACTを用いた探索的臨床試験を開始し、アルツハイマー病患者脳内におけるプローブの特異的集積を観察した。以上の所見から、[^<11>C]BF-227および[18F]FACTの認知症診断における有用性が確認された。
All 2008 2007 2006
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