Project/Area Number |
18790899
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
運天 忍 University of the Ryukyus, 医学部附属病院, 助教 (50404570)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | NIPP / 放射性同位元素 / 抗癌剤濃度モニター / 灌流療法 / 骨盤内悪性腫瘍 / ラジオアイソトープ |
Research Abstract |
抗癌剤濃度モニターとして患者に投与する放射性同位元素を最小量にとどめ、且つガンマ線サンプル濃度測定装置における正確な測定範囲を割り出すための実験を、アロカ社製「ガンマメーターウエル2DCM-200」を用いて行った。放射性同位元素はTc-99mを使用し放射能の減衰率を考慮した上で希釈法にて計測した。結果として66Bqが最小実測値と確認できた。その結果から最小計測理論値は33Bqと推測され、それ以下の実測値はバックグラウンドノイズの影響で誤差が生じ信頼性がなくなると考えられた。 抗癌剤濃度を間接的にモニターする場合、NIPP施行中に閉鎖循環下骨盤内に抗癌剤と同時に放射性同位元素を投与し、体循環への抗癌剤の移行を確認するため採血した末梢血液のガンマ線濃度を測定するが、それが最低でも66Bq以上となるように投与する必要があると考えられた。 現在までに実際に施行された20症例23回のNIPPで、最も体循環への移行が少なかった症例では、投与された抗癌剤は5万倍に希釈された濃度で末梢血液から検出されている。このことから骨盤内に最低でも3.3MBqの同位元素を投与すれば、最も治療条件の良い(すなわち体循環への抗癌剤の移行が少ない)状態でも末梢血液の放射性同位元素から体循環への移行程度を間接的にモニターできると考えられる。 平成18年9月に20例目のNIPPを施行したが、その時点では当院倫理委員会での承認がなく放射性同位元素を用いた間接モニター法は使用していない。その後、NIPP症例にgrade3の有害事象が発生しており、従来まで行ってきた標準的なシスプラチン投与量で治療を続けるのは問題があると考えられ間接モニター法を併用しての臨床例は未だ無い。NIPPは骨盤内の高濃度抗癌剤を実現させるのが目的であり、本来は抗癌剤の減量は好ましくない。しかし、腎機能障害患者など抗癌剤の減量がやむを得ない姑息的な治療適応例があれば現在の方法でも施行可能であり、その際に間接モニター法を併用し施行する予定である。
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