Project/Area Number |
18790949
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
中村 和生 Kurume University, 医学部, 助教 (90389247)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ストレス / 血管傷害 / 循環器・高血圧 / 色素上皮由来因子 / 血管内狭窄 / 酸化ストレス |
Research Abstract |
我々が以前から注目している色素上皮由来因子(pigment epithelium derived factor、以下PEDF)は、1989年にヒト網膜色素上皮細胞から単離された因子で、神経細胞の分化や発生を即す作用がある事が知られている。さらに我々は、血管内皮細胞において、PEDFが抗酸化活性を有しており、糖尿病状態で促進的に生成される終末糖化産物やサイトカインによる酸化ストレスを抑制し、細胞障害において保護的に働く事を見出した。そこで我々は平成18年度に、バルーンによる血管傷害モデルを作製し、同モデルの傷害部位にPEDF発現アデノウィルスを感染させ、PEDFの血管内狭窄抑制効果を検討した。PEDF感染モデルでは、血管狭窄が80%抑制されていた。さらにPEDF感染群では、血管傷害後の酸化ストレスやそのコンポーネントであるp22、gp91も有意に抑制されており、PEDFが血管内狭窄を抑制することが明らかとした。近年、酸化ストレス産出、細胞周期には、長寿遺伝子とよばれるsilent information regulator-1 (以下; SIRT-1)や細胞増殖シグナルであるextracellular signal kinase(以下ERK)などの関与が報告されている。そこで我々は、血管平滑筋細胞を用いた細胞増殖、遊走実験、western blot法による検討を行った。PEDFは、血管平滑筋細胞の血小板由来増速因子による細胞増殖、遊走、ERKの活性化、酸化ストレス産出を抑制し、血管狭窄を抑制する機序を明らかとした。PEDFは、血管狭窄抑制のための新しい治療法に応用できるかもしれない。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)