インターフェロンによる新たな肝癌細胞着床防止機構の解明
Project/Area Number |
18790962
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
居村 暁 The University of Tokushima, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (90380021)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 肝細胞癌 / インターフェロン / 抗腫瘍効果 / 転移・着床抑制 |
Research Abstract |
目的:IFN、5FU+CDDP全身化学療法の肝細胞癌着床防止における有用性およびその機序を明らかにすること 方法:CH3マウス及び、マウスMH134肝癌細胞株(東北大学加齢研究所)、薬剤はPeg-IFN_2b、5-FUを使用した。肝転移モデルは経門脈的に腫瘍細胞を注入し作成した。転移モデルを用いて、Peg-IFN_2bの転移抑制効果について検討した。 検討1. in vitro : Peg-IFNの細胞増殖抑制効果、アポトーシス効果を確認する。細胞増殖抑制効果;MTT assay, Caspase assay、血管新生: Real-time PCR (VEGF, bFGF, MMP2,7,9) 検討2.皮下モデル:マウス皮下に1×10^6個の細胞を投与し皮下モデルを作成。腫瘍径を経時的に測定し抗腫瘍効果を検討した。 検討3.脾注モデル:マウス脾臓にIX10^6個の細胞を投与し肝転移モデルを作成した。抗腫瘍効果;腫瘍コロニー個数、Caspase assay、血管新生; Mivrovessel densityの測定、Real-time PCR (VEGF, bFGF, MMP2/7/9) 結果1.細胞レベルではPeg-IFNは細胞増殖抑制効果を示した(MTTassay、投与48時間後/投与前=73.8%)。また、Peg-IFN投与細胞ではVEGFmRNAの発現が有意に抑制された(Control:PegIFN(1×10^5U/ml) =0.86±0.21:0.71±0.30)。 結果2.皮下モデルにおいてPeg-IFN投与群はControlと比べ有意な腫瘍増殖抑制効果を示した(腫瘍径(cm) ;Control:Peg-IFN2100U/ml:PegIFN21000U/ml=5.6±0.4:2.7±0.9:0.5±0.4)。(1μg=0.07MIU=70000IU) 結果3.脾注モデルにおいてPeg-IFN投与群はControlと比べ有意に肝転移を抑制した(コロニー数; Control:Peg-IFN2100U/ml:PegIFN21000U/ml=19.3±1.2:9.5±3.0:6.0±3.0)。CD34免疫染色では、Peg-IFN群でControlと比べ有意にvascular progenitor cell が減少していた(Control:PegIFN21000U/ml=51±12:32±10)。 考察ならびに結論:本研究結果から、皮下、脾注モデルにおいてPeg-IFNがVEGF発現、血管新生を抑制することにより腫瘍の転移・増殖を抑制したことが明らかとなった。 今後、Peg-IFNの細胞接着抑制効果の研究を進めていく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)