Project/Area Number |
18791020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cerebral neurosurgery
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
兼松 康久 徳島大, 助手 (90363142)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 能虚血 / 亜硝酸ナトリウム / HbNO / 電子スピン共鳴法 / NO合成酸素 |
Research Abstract |
1,亜硝酸による脳虚血再灌流時、血中一酸化窒素(NO)増加の証明 ラットに亜硝酸ナトリウム(NaNO_2)を投与した後、中大脳動脈に塞栓糸を挿入し脳虚血を行った。静脈血を採取し、電子スピン共鳴法にて血中HbNOを測定することにより、血中NO量の指標とした。脳虚血後、NaNO_2投与群は非投与群と比較し有意に血中NO量の増加を認めた。また非虚血群においてNaNO_2投与による血中NO増加は認めなかった。以上より、亜硝酸投与により脳虚血時、NO産生が増加することを証明した。 2,脳虚血時における亜硝酸由来のNO産生系の証明 増加した血中NOが投与した亜硝酸由来か確認するため、安定同位体の亜硝酸ナトリウム(Na^<15>NO_2)を投与し脳虚血を行った。検出されたHbNOは、投与した安定同位体からなるHb^<15>NOではなく内因性に存在する窒素原子(^<14>N)からなるHb^<14>NOであった。 亜硝酸からのNO産生にxanthine oxidaseが関与することが知られている。xanthine oxidase阻害剤であるallopurinolおよびNO合成酵素(NOS)阻害剤であるL-NAMEを前投与し同様の実験を行った。亜硝酸投与によるNO産生増加はallopurinolで変化せず、L-NAMEにて有意に抑制された。よって、亜硝酸投与により増加した血中NOは、外因性に投与した亜硝酸由来でなく、内因性のNOS活性に由来することが示唆された。 3,亜硝酸による脳虚血時、血中NO増加のメカニズムの解明 亜硝酸投与による血中NO増加が内因性NOS活性に由来するかを検討するため、亜硝酸投与後、虚血脳組織局所でのNOSの発現変化およびリン酸化を調べた。虚血脳組織局所で各種NOS発現およびリン酸化に有意な変化は認めなかった。すなわち亜硝酸投与後の血中NO増加は、虚血脳組織局所でのNOS活性に起因しなかつた。
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