Research Abstract |
本年度(〜平成20年3月31日)の研究実施 1.自然発症型てんかんラット(WER)の視床網様核の単一活動電位をウレタン麻酔下で記録した。平均発火頻度(Hz)は,Control群22.7c/sに対し,WER群は46.6c/s(n=46)で有意に発火頻度が高かった。自然発火の自己相関を調べたところ,regular 8,irregular 15,burst 6,oscillatory bursts17個であった。Oscillatory burstについては20c/s以上の高頻度のピークを示すもの7,皮質脳波のspike and burstに対応するの6〜8c/sのピークを示すもの7個を認めた。Control群ではこれら高頻度のピークを示すものは少なく,6-8c/s のピークを示すタイプは認めなかった。視床網様核を通過して脚内核に至っても,6c/sのピークをもつneuronの存在が確認された。WERでは視床網様核,皮質以外にも大脳基底核の出力核にも異常なoscillatory patternが認められた。WER群の皮質Agranudar layerを単発電気刺激では,視床網様核の応答様式は無反応のものが多かった。 2.WERの覚醒時皮質脳波の長時間記録を行い,absence seizure like spike and wave burstsの発現パターンを解析したが,数時間の単位でピークを示すものなど,個体差を認めた。Absence seizurelike spike and wave burstsとtonic seizureの発現パターンに関しては,今後の研究で明らかにしたい。
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