Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
1)細胞融合遺伝子の転写機構の解明DC-STAMPがRANKLの刺激により発現誘導がかかることから、下転写因子、NFATc1とc-Fosに注目し、プロモーター解析を行い、これらの転写因子が破骨細胞分化において、強くDC-STAMPの発現誘導を行うことを確認した。また、c-Fos欠損マウスでは破骨細胞分化に伴いDC-STAMPが発現しないこと、NFATc1の核内移行を遮断するFK506により破骨細胞分化時にDC-STAMPが発現しなくなり、細胞融合が起こらないことを見出した。一方、同条件でも異物巨細胞分化誘導時にはDC-STAMPは強く発現し、細胞融合が起こることを見出した。以上から破骨細胞分化と炎症におけるマクロファージの融合では異なった転写制御機構があることを見出した。慢性炎症時においてはPU. 1とNFκBの結合領域に点変異を加えたプロモーターで発現解析を行い、これらの転写因子により、DC-STAMPは強く発現が誘導され、マクロファージは融合することを見出した。また、破骨細胞分化においてはNFATc1とc-Fosが、慢性炎症時においてはPU. 1とNFκBがそれぞれ、直接DC-STAMPのプロモーター領域に結合することをクロマチン免疫沈降で確認した。同時に、破骨細胞融合がまったく起こらない、c-Fos欠損マウスでも、in vitroでDC-STAMPは強く発現が誘導され、異物巨細胞が形成されること、c-Fos欠損マウスの皮下に異物を留置した場合に、異物巨細胞を形成することから、生体における慢性炎症時の生理的なマクロファージの融合でも、同様に、破骨細胞とは異なった転写制御機構により、PU. 1とNFκBによりDC-STAMPの発現は制御され、細胞融合が起こることを明らかにした。DC-STAMPを介した細胞融合機構を明らかにするために、酵母two-hybrid法を用いてDC-STAMPの細胞内修飾分子を同定を行った。
All 2007 2006
All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)
J Bone Miner Res. Jul;22(7)
Pages: 992-1001
J Bone Miner Res (in press)
J Bone Miner Metab 24・5
Pages: 355-358
10018193299