Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
椎間板の構造、機能の維持、修復に対し再生医学的新治療法の開発が求められている。我々は自家問葉系幹細胞移植療法の椎間板再生効果を報告、その再生機序として間葉系幹細胞から椎間板細胞への分化を挙げている。しかし、実際に間葉系幹細胞(hMSCs)から椎間板細胞への分化が可能なのかについては依然未知である。そこでフローサイトメトリーを用い椎間板細胞を解析した。FSCおよびSSCの解析にて髄核細胞で大小の2極化を認め、線維輪、関節軟骨細胞に比べより大きい細胞が混在することが判明、SSCにて椎間板の外層へ向かうに従い細胞構造がより単純になり、軟骨細胞と椎間板細胞は大きさと内部構造にも差があることが定量的に証明された。次に開発した共培養法にて幹細胞から髄核細胞(NP)と線維輪細胞(AF)の誘導を試みた。誘導後、細胞の大きさ、内部構造はNPと共培養したhMSCsは共培養前と比べ、FSCが大きくなり、SSCが複雑化し、AFと共培養したhMSCsではFSCが共培養前より小さくなり、SSCが単純化し、共培養した相手の細胞の形質に非常に類似した。NPと共培養したhMSCsで共培養前では発現の少なかったtype2コラーゲン、ケラタン硫酸型プロテオグリカンが、またNP、IAF、OAFのいずれかと共培養したhMSCsはコンドロイチン硫酸、インテグリンα1サブユニットなどで発現が有意に多くなり、逆にhMSCsでより多く発現したI型コラーゲンなどでは発現が低下した。免疫染色、RT-PCRの結果においても同様の現象が確認された。今回の実験結果よりアルジネートビーズ内での共培養法にてヒト間葉系幹細胞をヒト椎間板髄核および線維輪細胞のlineageへ誘導できることが確認された。更なる解析を進めることでより完全な導出を確認し、目的細胞へ誘導を行ったhMSCを細胞移植へ導入するなど、椎間板再生への応用化が期待された。
All 2008 2007 2006
All Journal Article (13 results) (of which Peer Reviewed: 7 results) Presentation (5 results)
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