Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
Wister系雄性ラット(250g〜300g)を、ペントバルビタールにて麻酔を行い、気管挿管した後、ベンチレーターにて呼吸管理を行った。両側側腹切開下に、両側腎動静脈を尿管も含めてマイクロクリップを用いて40分間のクランプを行う腎臓虚血再灌流モデルを用いて以下の3群に分けた。 (1)揮発性吸入麻酔薬を投与せず、虚血も行わないシャム群。 (2)揮発性吸入麻酔薬を投与せず、虚血のみ行う群。 (3)揮発性吸入麻酔薬を投与し、虚血を行う群。 それぞれの群で、24時間、48時間後に採血を行い血清クレアチニン値とBUN値を測定した。 (1)のシャム群ではクレアチニン値とBUN値は変化がなかった。24時間後と48時間後のクレアチニン値は、(2)では、2.4±1.2mg/dl,2.9±0.9mg/dlであり、(3)では、1.2±0.7mg/dl,1.1±0.2mg/dlであった。BUN値は、(2)では、99±29mg/dl,187±31mg/dlであり、(3)では、62±19mg/dl,79±20mg/dlであった。 腎臓虚血再灌流後、5分後、40分後、90分後に腎臓を摘出し、ホモジナイザーを使用しホモジナイズを行った。ウェスタンブロッティング法を用いて、p38,ERK, JNKのキナーゼ活性を測定した。虚血のみ行った群では、p38, ERK, JNKの各蛋白は、再灌流5分後より活性上昇を認めた。p38は、90分後にピークになった。ERKは、5分後に、JNKは、40分後にピークを認めた。ERK, JNKの活性は、90分後も高いレベルを保っていた。揮発性吸入麻酔薬を投与した群では、ERK, JNKの活性は40分後、90分後で有意に低下していた。 揮発性麻酔薬(イソフルラン)は、腎虚血再灌流障害に対して抑制作用を持ち、その抑制作用は、ERK、 JNKを介した作用であることが示唆された。
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