子宮内膜症細胞におけるサイトカインの発現 -子宮内膜症が惹起する免疫異常の解明-
Project/Area Number |
18791164
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
西田 正和 Oita University, 医学部, 助教 (90404384)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 子宮内膜症 / サイトカイン / アポトーシス / 紫根 / BAY / Bufalin / 細胞周期 / β-HIVS |
Research Abstract |
われわれは、子宮内膜症の病態解明にとりくみ、子宮内膜症細胞は正常の子宮内膜と比較しapoptosisが起こりにくく、Interferon γによるapoptosisの誘導にも耐性を有することを発見した。この、子宮内膜症細胞が持つapoptosis耐性に着眼し、Bufalin、β-HIVS(紫根)、BAYとapoptosis誘導作用を持つ薬剤が、子宮内膜症の新たな薬剤となり得るか検討した。いずれの薬剤もapoptosis抑制蛋白であるBcl-2やBcl-XLの発現を減少させることで子宮内膜症細胞にもapoptosisを誘導させることが認められた。特に、Bufalin、β-HIVS(紫根)に関しては、薬理作用およびその効果が、正常子宮内膜間質細胞よりも子宮内膜症細胞に対してより特異的に作用しており、この事実考えると新しい子宮内膜症の治療薬となる可能性が高いのではないかと考えられた。Bufalinやβ-HIVS(紫根)はいずれも生薬であり、現在使用されているGnRH agonistなどの抗エストロゲン剤とも作用機序が異なるため、現在使用中の薬剤との併用も可能であると考えられる。さらに、これらの薬剤は生薬であるため副作用が少ないことが予想され、長期投与も可能だと考えられ、手術療法などの主治療後の再発予防や子宮内膜症のhigh risk群に対する予防的投与も可能であると考えられた。このように今回の研究は、「子宮内膜症の治療薬に対し、全く別の視点からアプローチしており、臨床応用が可能となれば子宮内膜症で苦しむ数多くの人が恩恵を受けることが可能となる研究であると考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)