Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
人工鼓膜モデルを作成し,このモデルを利用して試作した鼓膜加振型補聴器の評価を行った.評価は,レーザードップラー振動計を用いて人工鼓膜の振幅を計測することによって行なった.また,マイクロホンを用いて,人工鼓膜の振動により外耳道内に発生する音圧の測定も行い,ハウリング低減効果も確認した.その評価結果を元に,補聴器の改良を進めた。臨床実験のための補聴器およびシステムを構築した.臨床実験に用いる補聴器は,鼓膜への侵襲が全く無いように,加振コイルは鼓膜上に置き,高粘性の液体で固定した.作成したシステム及び補聴器を利用して,健常者および難聴者を対象とした性能評価実験を行った.この臨床実験では,さまざまな種類の波形や周波数の信号(純音信号,バースト信号,振幅変調信号など)を加振コイルに入力し、周波数応答,装置の加振力や応答性の確認を行った.収集したデータを元に,鼓膜加振型補聴器の外部ユニット(アンプやマイクロホン,バッテリー部等)の開発を行った.鼓膜加振型補聴器の試作品を使用可能段階にした。具体的には,軽量な電磁コイルと永久磁石からなる振動子(次ページ図2)を試作し,さまざまな種類の波形や周波数の信号(純音信号,バースト信号,振幅変調信号など)を加振コイルに入力し,加振コイルが発生可能な等価音圧の周波数特性および入力信号に対する応答性を明らかにした.更に,コイル駆動用の省電力アンプを試作し,加振コイルと組み合わせ,電磁補聴器の試作器を開発し,難聴者に試装する.純音聴力や言語聴取能の評価を多くの被験者を対象に行い,これら臨床で収集したデータをもとに,鼓膜加振型補聴器の実用化への基盤を整備した。
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