Project/Area Number |
18791306
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
中村 隆宏 Doshisha University, 研究開発推進機構, 講師 (30411078)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 角膜 / 骨髄幹細胞 / 可塑性 / GFP / 抗原提示細胞 |
Research Abstract |
GFPトランスジェニックマウスより骨髄を採取し、Lin(-),Sca-1(+),c-kit(+)等の細胞表面マーカーで造血幹細胞群を分離抽出した。あらかじめ放射線照射した同系新生児マウス(C57BL/6)に分離した造血幹細胞を顔面静脈より移植し、2週後に末梢血中のGFP陽性白血球を確認後、造血幹細胞移植モデルとして使用した。同時に、コントロールとして、全骨髄のみを抽出・移植して骨髄移植モデルを作成した。移植後のマウス角膜、強膜に分布する造血幹細胞・骨髄細胞由来GFP陽性細胞の経時的変化を蛍光前眼部撮影装置を用いて経過観察し、定量解析を行った。その結果、角膜に分布するGFP陽性細胞は移植後2ヶ月まで漸増し、その後6ヶ月までは平衡状態を保った(100cells/mm^2)。次に移植したマウス角膜組織における造血幹細胞・骨髄細胞由来GFP陽性細胞の分布の詳細な特徴を組織学的側面から考察を加えた。GFP陽性細胞の角膜上皮、実質、内皮での分布傾向を経時的に観察し統計学的処理を行った。その結果、両移植もモデルともに、陽性細胞の出現頻度は周辺部角膜実質が約25%と最も多く、中央部角膜実質は約8%であった。強膜に分布するGFP陽性細胞は全細胞の約18-28%であった。さらに、GFP陽性細胞の細胞生物学的特徴を免疫組織化学染色法を用いて行った。具体的には、抗原提示細胞マーカー(CD11c,CD11b)で免疫染色を行いGFPと二重染色される細胞の部位、分布および比率等を比較検討した。その結果、両移植モデルともにCD11cと比較してCD11bと二重染色されたGFP陽性細胞が約50%前後と多かった。また、強膜においても、前述の二重染色された陽性細胞が同様に観察された。以上の結果より、骨髄由来幹細胞は、マウス角膜、強膜組織に広く分布し、その細胞の多くはマクロファージ系の細胞群であることがわかった。
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